千年戦争アイギス Wiki

ネヴィン

ここが俺達ダークエルフが住んでいる区域だ。
ちょっと待っててくれ。女王に「謁見」の
願出をしなくてはいけないからな。

モーティマ

「謁見」か……緊張すんなぁ。女王様なんて人種は
滅多に近くで見られねぇからな……。
よしっ、俺の武勇伝で夢中にさせてやるぜ！

ネヴィン

……ま、まぁ「謁見」って言っても、ここは魔界だ。
アンタらの思ってるものとは違うかもしれないがな。
とりあえずは、魔界流ってことで覚悟しておいてくれな。

ソーマ

……魔界流。
嫌な予感がします……。

ダークエルフ

おい、ネヴィン！　誰だそいつらは？
地上界の人間のように見えるが。
――ハッ！？　もしや、そいつらが例の計画の……？

ネヴィン

ま、そんなとこだ。
かなり見込みはあると思うぜ。
さっそく女王ドロテア様に「謁見」をお願いしたい。

ダークエルフ

分かった、すぐにドロテア様に申し伝えよう。

ドロテア

よくぞここまで辿り着いた、地上界の者たちよ。
私がダークエルフの女王ドロテアである。

ふむ……ネヴィンの推挙する程ならばと
期待していたが、一見して、思ったほどの
覇気は感じられぬな……。

本当に、この者たちで間違いないのだろうな？

ネヴィン

俺の目には、計画遂行に足る力の持ち主と映りました。
……あとはドロテア様がどう判断なされるかだけかと。

ドロテア

……よかろう。
ならばこの女王ドロテア、自らが相手をしてやる。

さあ武器を取るが良い、地上界の者達よ。
この謁見を経ても尚、立っていることが出来るのならば
貴様らが望むことを教えてやろうではないか。

ソーマ

――ええッ！？
謁見って、話合いじゃないんですか！？
魔界では何を得るにも戦いが必要なのですね……。

ドロテア

……どうやらネヴィンの見立ては正しかったようだな。
合格だ、王子よ。貴様の力は
このドロテアの心を満たすに足るものだった。

人の身でありながら、女神アイギスの加護だけでなく、
その神器すらも使いこなすとは……。
大したものだな。

王子

……。

ドロテア

余計な話は無用……とでも言いたげだな。
分かっている。今度は我々が其方達の信服を得る番。
では、魔神レヴィアタンについて教えてやろう。

実は、ヤツの復活までは、あまり猶予がない。
もしそうなれば、間違いなく
レヴィアタンは地上界すべてを食い尽くすだろう。

アンナ

地上界を、食い尽くす……？
そ、そんな事が起こり得るのでしょうか？

ドロテア

魔神レヴィアタンとは全てを無に帰す存在だ。
ヤツの復活は地上界だけでなく
魔界の消滅をも意味する。

……そうなれば、後に残るのは虚無のみとなる。

モーティマ

ま、魔界まで無くなっちまうだってッ！？
おいおい、それじゃあ本末転倒じゃねえか！
復活させようとしてるデーモンは何を考えてんだよ！？

ドロテア

定命の者は滅びるが、デーモンだけは別。
私達が目にしているデーモンの肉体は仮の器であり、
ヤツらは精神を宿しているだけなのだ。

ゼンメル

つまり、全てが無に帰したとしても
デーモンは精神だけを残すことができる……と？

ドロテア

そう。そして、破壊により新生する
次の世界においては、デーモンのみが存在する
真の魔界が出来上がるというわけだ。

……それこそがデーモンの本懐。

アンナ

…………そんな。
デーモンのみが存在する世界だなんて……。

ドロテア

もちろん、我等ダークエルフもその様なものなど
望むわけがない……。だからこそ
魔神レヴィアタンの復活は阻止したいのだ。

しかし、魔界の住人である我等は表立って
行動する事が出来ぬ。デーモンに露呈してしまえば、
種族そのものを滅ぼされるのは必至。

だからこそ、地上界の者達と手を結びたいのだ。
どうだろう、王子？　魔界のダークエルフの助力は、
其方達にとっても利は多いと思うが。

ケイティ

……確かに、貴方の仰る通り、魔界の者と
手を組めば私達にとってもメリットがあります。

それに、ここ魔界で私達には
他に選択肢もないでしょう。

ドロテア

賢明な判断に感謝する、地上界の者達よ。