バシラ
まさか、再びこの迷宮に来る事になるとは 思いませんでしたね。
アンナ
未だ誰一人として踏破した者が いないとされる悪霊の迷宮……。
モーティマ
前に来た時は皇帝の救出で手一杯だったから、 迷宮の探索をする余裕なんてなかったけどよ、 きっと手つかずのお宝が眠ってるに違いねぇ!
レアン
まったく、モーティマお前は欲深すぎるぞ。 この迷宮の攻略を通じて、お前みたいなのを 鍛え直すことも遠征の目的の一つなんだぞ。
その通りですレアンさん。 新たな強敵が次々と現れる今こそ私たちは、 もっと強くならないといけないはずです。
――おいッ! 見てみろよ! さっそく宝箱を見つけたぞ!
セシリー
……待て。あれは恐らく 宝箱の姿をした魔物『ミミック』だ。 珍しい物を隠し持ってると聞いた事があるぞ。
そうなのですね! では私の弓に任せて下さい。 ここから安全に倒してみせますからね!
いや、弓矢で狙うのはやめておけ、バシラ。 アレは少しでも傷つけると猛スピードで逃げるらしい。 下手に飛び道具で刺激せずに、 近接兵で捕まえた方が良いぞ、王子。
ゴブリン
ギャ! ギャ!
魔物達が現れました。 皆さん戦闘の準備をお願いします!
ラピス
ふむ、やはりここにも……無いか。 ……一体アレはどこにあるというのであろうか。
ケイティ
王子! デーモンが現れました!
……む、あれは、まさか……人間か? 我等デーモンでも、 この迷宮の深部に入ることは、 そうそう出来ぬというのに。 ……気に食わんな。 人間は地上で大人しくしていればいいのだ。 わたしがここで滅してやろう。
王子、デーモンが来ます! 応戦のご準備を!
王子、デーモンの攻勢が激しく、 前線が後退させられています! このままでは負傷者が出るかもしれません。
分かりました。 急ぎ後陣の帝国軍に治癒術を使える兵の支援を 依頼します!
ルチア
王子、帝国神官戦士ルチア、参りました。 上位のデーモンが現れたとの事ですが―― ――なッ!? あの姿は……まさか、ラピス……さま……?
……お前は。 そうか、ルチアか……久しいな。
魔界でお世話になった事は感謝しています……。 ……ですが、仲間に手を出すと言うのであれば、 私は全力で貴方と戦います!
……ルチア。 (他者の手を借りねば、外敵を排除する事も 出来ぬ弱き者達と共にいるのか……)
退く気は、無いということですね……。 ですが、私にも譲れないものがあるのです。 ラピス様……覚悟してください!
……矛を収めろ、ルチア。 これ以上戦っても、互いに無益であろう。 この迷宮の深淵に眠るものを探しにきたのだろうが、 お前達が目にすることは叶わぬ。 この先に進むには、人間は余りに弱すぎるからな。 だがそれでもルチア……お前たち人間が、 この迷宮の奥へ進みたいと欲するのならば、 わたしの許へ来るがよい。 その時は、我が力を貸してやろう。 それだけだ。では、わたしは帰る。
デーモン達が撤退していきます!
王子、各部隊にデーモン達には、 手を出さない様、通達をお願いいたします! (ラピス様……たとえ気まぐれだったとしても、 魔界で感じた貴方の優しさは嘘ではなかったと、 私は信じています……。)
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