Top > 女神の封印 > 会話

女神の封印/会話 の変更点
  • 追加された行はこの色です。
  • 削除された行はこの色です。
  • 女神の封印/会話 へ行く。

//会話を追加してくださる方は、
//該当部分の「#region()〜#endregion()」の文頭についた「//」を外してご利用ください。
//「===」は編集作業時の誤入力の防止用なので、残しておいてください。
//
//また、キャラの名前は、文頭に(-, ,+)などを入れずにそのままで、
//セリフは「半角スペース」を入れて入力するようお願いします。
//例)
//アンナ
// このようにお願いします。
//
//
///////////////// 緊急ミッション用:ここから /////////////////
#style(class=split){{
#region(ネタバレ注意)
//=========================
#region(1:悪霊の迷宮)
//==================
#region(1:開始時)
アンナ
 ここが『悪霊の迷宮』です、王子。
 白の帝国の使者ディルクさんの話では、皇帝が
 中に入ったきり、もう数日が経過しているとの事です。
ベルナール
 しかし、まさか白の帝国軍がこの危険な迷宮に
 足を踏み入れているとは……。
 
 数多くの冒険者がこの迷宮で行方不明と
 なっている事を知らない訳ではないだろう?
 ディルク殿。
ディルク
 女神アダマス様の封印……。
 それがこの迷宮にあるという事が分かったのです。
ベルナール
 なんと……女神アダマスの封印が……!?
 なるほど、アダマス信仰の厚い貴国であれば、
 この迷宮の風説を以てしても、止める事はできないな。
ディルク
 はい。
 我ら白の帝国は、数百年に渡りアダマス様の封印を
 探し求めていました。
 
 帝国軍の総力を決して迷宮の調査に挑んだのですが、
 全ての部隊が迷宮から戻る事はなく、
 業を煮やした皇帝陛下自ら御出陣なさると……。
アンナ
 ――そして、多くの冒険者の例に漏れず、
 皇帝さえもその消息を絶ったという事ですね……。
兵士
 ――報告ッ!!
 魔物が現れました! こちらに向かっています!
ベルナール
 早速魔物が現れたか。
 この金色の鎧で敵の注目を一手に引き付け――
 ん……変だ……ぞ…鎧が急激に重く感じる……。
レアン
 ……くっ。私もだ、ベルナール。
 体から力が全て失われているようだ……。
 すまない王子、私達は力になれそうにない。
アンナ
 王子、『ヘビーアーマー』の皆さんは、
 戦いに出る事が出来ません!
 慎重な采配をお願いいたします。
#endregion(1:開始時)
//==================
#region(1:終了時)
ケイティ
 周囲から魔物の気配がなくなりました。
 王子、ヘビーアーマーの方々を欠いた中での、
 ご采配見事でした。
ベルナール
 役に立てなくてすまなかった王子。
 いつもより入念に鎧を磨いていたというのに……。
 やれやれ……。
レアン
 しかし、変だな。
 なぜ突然力を失ってしまったのだろうか。
 今は徐々に力が戻ってきているが……。
ヴァレリー
 悪霊の仕業……かもね。
 この迷宮では、古くから冒険者を苦しめる不可思議な
 現象が起こると言われているんだ。
 
 調査の為に迷宮に入った者達も戻ってこず、
 原因も分からないまま……。そして、いつしかここには
 悪霊が棲んでいると言われるようになった……。
 
 それが、『悪霊の迷宮』と言われる所以だよ。
アンナ
 悪霊……ですか……。
 王子、今回の遠征では、部隊の編成に
 充分注意をお願いします。
#endregion(1:終了時)
//==================
#endregion(1:全体)
//=========================
#region(2:迷宮の洗礼)
//==================
#region(2:開始時)
フィリス
 ダメだ……。
 ここにも、皇帝の居場所が分かる様な
 重要な手がかりはなさそうだ。
ユリアン
 こっちも同じだ。
 足跡一つ見当たらないぜ……。
兵士
 ――ユリアン隊長、報告がございますッ!!
ユリアン
 どうした!?
 皇帝の居場所が分かるようなものを
 ついに見つけたのか!?
兵士
 いえ、魔物の姿を発見しました!
ユリアン
 だよな……ハァ。
 何となく分かってたけど、
 少しだけ期待しちまったじゃねえか。
フィリス
 そんなことより、何だか妙だぞ、ユリアン。
 先程から剣が重く感じる……。
 腕に……力が入らないんだ。
ユリアン
 おいおい、お前も悪霊にビビっちまったってのか?
 戦う前にそんな状態でどう……す、る……んんッ!?
 ま、まずい……っ! 俺も力が、入らねぇぞ!?
ケイティ
 く……私もです……。どうやら私を含め、
 『ソルジャー』の者たち皆が、同じ状態のようです。
 王子、申し訳ありません……。何卒ご注意を……!
#endregion(2:開始時)
//==================
#region(2:終了時)
アンナ
 良かった……何とか魔物を退けられたようですね。
フィリス
 だけど、皇帝の痕跡はおろか、
 白の帝国軍の気配も全くないですね……。
ディルク
 我が帝国の軍師様は皇帝が戻られぬ事で、
 かなり狼狽えておられました……。
 私以外の兵は恐らく皇帝捜索の為、迷宮の奥へ……。
ユリアン
 それにしても、
 一国の王が、戦で先頭に立って戦うなんてな。
 万が一の事があったら、臣下も民も浮かばれねぇぜ。
ディルク
 ユリアン殿、そのお言葉は心外です。
 我が白の帝国は『力』による統治がなされています。
 血脈による王権の世襲はありません。
 
 我が国において、最強の戦士だからこそ、
 陛下は皇帝たりえたのです。
 
 戦場で先頭に立ち、
 他の誰よりも命をかけて帝国を守るそのお姿に、
 我ら兵や民もついていっているのです!
ユリアン
 悪かったよディルク。そんなに真剣になるな。
 言葉のあやだぜ。
 それに、ディルクのその気持ち、俺も分かるぜ。
アンナ
 皆さん、そろそろ先に進みましょう。
 ここは、まだまだ迷宮の入口付近です。
 急ぎましょう!
#endregion(2:終了時)
//==================
#endregion(2:全体)
//=========================
#region(3:封じられし女神)
//==================
#region(3:開始時)
ディルク
 ――あ、あの像は!?
 間違いありません、アダマス様の女神像です!
 やはり伝承は本当だったのか!
ケラウノス
 ふふ……よくぞここまで
 辿りつきましたね、不浄な人間達よ。
アンナ
 あ、貴方は……ケラウノス様!?
 どうして、この様な場所に……!
ケラウノス
 簡単な事ですよ……ふふ。
 この壺に、アダマスを封じたのは
 他ならぬ私なのですから。
ディルク
 女神が女神を、封印した……だとッ!?
 馬鹿な……!
ケラウノス
 嘆きは死後に取っておくが良い、人間たちよ。
 さあ、女神アダマスを解放せんと望むならば、
 万に一つの可能性に賭け、私を倒して見せよ。
兵士
 ――うわぁぁぁあああッ!?
 ほ、報告! ミノタウロスです……!
 前線にミノタウロスが現れました!
ケイティ
 王子、急ぎ迎撃の準備を!
 ドルカさん、アリサさんは、後ろへ!
 治癒術の準備をお願いいたします!
アリサ
 ケイティさん……す、すみません。
 それが……魔法が……皆さんを癒やす力が、
 どうしてか、使うことが……出来ないのです……。
ドルカ
 アリサちゃんも一緒だったのねぇ。困ったわ……。
 どうやらこの階層の悪霊たちは
 私達ヒーラーに目をつけて悪さをしてるようね。
アンナ
 そんな……。
 『ヒーラー』の治癒術を封じられてしまうなんて……。
 王子、兵の体力には充分お気を付けください!
#endregion(3:開始時)
//==================
#region(3:終了時)
ディルク
 や、やった!!
 ケラウノスが退いている……ッ!!
 勝った…………勝ったぞ――――!!
ユリアン
 こんな簡単に女神の封印を解いてしまうなんてな!
 は……ハハ、何だよ、思った以上に呆気ないもんだな!
アダマス
 うッ、ぅぅ…………こ、ここは……いったい?
ディルク
 お気づきになられたようですね、アダマス様!
 信じられない……今我らは、
 輝かしき奇跡を目の当たりにしているのだ……!
ケラウノス
 …………実に愚かな人間達。
ケイティ
 ――なッ!?
 ケラウノス様……退けたはずなのに……!
ケラウノス
 自らの力で封印を解いたと信じているのですね。
 本当に、自惚れの強い人間達……。
 
 封印を解いたのは私です。
 滅び行く人間達の無残な姿を、
 我が愚妹アイギスとアダマスに見せつける為にね。
アダマス
 姉様……未だにその様な事をお考えなのですか!?
 やはり今度こそ私の神器によって、
 その悪心を御身共々斬らねばならないようですね。
ケラウノス
 笑わせないで、アダマス。
 あなたの神器も、その使い手も、
 今や我が手中にあります。
 
 それと、気づいてないようだけど、
 解放したのはアダマスの精神だけ。
 肉体は分離して別の場所に封印しています。
 
 ……そう、
 貴方は現世において何ら力を揮えぬ
 愚神なのです。ふふふ。
#endregion(3:終了時)
//==================
#endregion(3:全体)
//=========================
#region(4:魔王再臨)
//==================
#region(4:開始時)
アダマス
 ……そんな。
 やはり、私にはケラウノス姉様を
 止められないというの……。
ケラウノス
 ふふ……。その顔が見たかったのです。
 これ以上に惨めな女神が他にいるでしょうか。
 ふふふふ。
アダマス
 姉様……どうしてこの様な仕打ちをなさるのですか……。
 どうか目をお覚まし下さい、姉様……。
 今ならばまだ……まだ、間に合います……。
ケラウノス
 ……話になりませんね。
 
 愚かで不浄なる人間達を滅ぼす事に、
 何をためらう必要があるというのです、アダマス?
 興が冷めました……私はもう行くとします。
 
 汚らわしい貴方達の相手は、我が僕に任せるとしましょう。
 さぁ、姿を現しなさい……。
 我が意を体現せし忠実なる闇の僕……魔王よッ!
アダマス
 そんな……まさか魔王を召喚したというの!?
 魔王は、アイギス姉様が封印したはず……なのに……。
アンナ
 魔王がケラウノス様の僕!?
 神様は私たち人間を
 本当に滅ぼそうとしているというのですか……!?
アダマス
 あの姿……見間違えるはずがありません……。
 ですが、未だ魔王は完全体ではないようです。
 今ならば、何とか退ける事も出来るかもしれません!
#endregion(4:開始時)
//==================
#region(4:終了時)
ケラウノス
 く……英雄の末裔め……。
 力を失ったアイギスの加護ごとき、
 取るに足らないと思っていたが……。
ケイティ
 王子、魔王とケラウノスが退いていきます!
ディルク
 あれ程の強大な魔力を有していたというのに、
 それでも完全には復活していないとすると、
 本当の力を取り戻した魔王の強さは一体……。
ユリアン
 せっかく魔王を倒すことができたんだ。
 そんな恐ろしいことを考えるのは止めようぜ。
 それよりも今は皇帝を助ける事が先だ。
アダマス
 ケラウノス姉様は、皇帝を手中におさめていると
 言っていました。
 居場所は姉様が知っているはずです。
 
 ケラウノス姉様を追いましょう。
 私が先導します。ついてきてください!
アンナ
 王子、アダマス様に続き、
 一刻も早くケラウノス様を追いかけましょう!
#endregion(4:終了時)
//==================
#endregion(4:全体)
//=========================
#region(5:神との戦い)
//==================
#region(5:開始時)
リオン
 王子! ケラウノスの姿を見つけたわ!
 あたしの矢で足止めするわっ!
 はァ――ッ!!
ケラウノス
 ふふふ、それで追い詰めたつもりですか?
 まったく……これだから人間は度し難い。
 格の違いというものを見せてあげましょう。
リオン
 ――ッ!?
 
 …………王子。
 仕方ナイワネ……ソンナニ困ッテイルノナラ、
 アタシガ……ソノ身体ヲ……射貫イテアゲル……。
アダマス
 ケラウノス姉様……貴方という方はッ!?
 人の子の心身を弄ぶなど、
 それが女神のすることですか!
シビラ
 ……イイコト……思イツイタノ……。
 此処デ私ガ……アナタヲ……フフ。
アンナ
 シビラさんまで操られてしまうなんて……!?
 他の方々にも異常がないかすぐに確認してください!
レアン
 アンナ……すまない……私を含め、
 『ヘビーアーマー』『ソルジャー』『ヒーラー』隊の
 兵たちが悪霊に力を封じられてしまっているようだ……!
ケラウノス
 ふふふ……絶望に染まりし地上の者たちよ。
 これが神の力というものです。
 己の愚かしさを呪いながら、朽ち果てなさい。
アダマス
 あれは……魔王……!?
 またしても、召喚したのですね……!
 
 前よりもずっと影が濃くなってる……。
 さっき戦った時よりも、ずっと力が増しているようです。
#endregion(5:開始時)
//==================
#region(5:終了時)
アダマス
 すごい……。まさか、あれほどの危地にあっても、
 見事生還を果たすとは……。
 これが現世代の英雄の力なのですね。
王子
 ……。
リオン
 な、何よ王子!? し、しょうがないでしょ?
 神様相手なんだもの、気づいた時には操られてて……。
 ……でも、その……ありがと。
アンナ
 シビラさんも、無事で良かったです。
シビラ
 無事では……ないわ。
 ひどく、心が傷ついたもの。
アダマス
 ……ケラウノス姉さま。
 人の心を、神が弄んで良いはずがない……。
 
 あの様な力を迷い無く行使するということは、
 皇帝の身も、安全とは言えません……。
アンナ
 ……事態は一刻を争います。
 王子、準備が整い次第、
 すぐに追撃を再開し、皇帝を救出しに行きましょう!
#endregion(5:終了時)
//==================
#endregion(5:全体)
//=========================
#region(6:博士のメッセージ)
//==================
#region(6:開始時)
ゴブリン博士
 我々、魔族の復活カラ早3年余リデアル……。
 まさか、ワタクシの頭脳ヲこれ程使ワネバナラヌ
 人間ガイルトハ想定外……。 想定外デアル!
ゴブリン
 ソウテイガイ! ソウテイガイ!
ゴブリン博士
 ……実ニ、嬉シイ。
 ワタクシ、今日ハこの想イヲ
 戦場ニ、ブツけるのデアル。
 
 ゴブリン兵! ススメ!
 今日コソ王子軍ヲ倒すのデアル!
#endregion(6:開始時)
//==================
#region(6:戦闘中)
ゴブリン
 オウジ ツヨイ タイキャク!
 オウジ ツヨイ タイキャク!
ゴブリン博士
 サスガ王子軍。
 ココマデハ、ワタクシも王子サエも想定内デアロウ。
 ダガ、今回ハ奥ノ手ヲ用意シテイルのダ!
 
 サァ、オ前達! ユクノデアル!
カルマ
 王子……。魔の花嫁となる宿命から、
 私を救って頂いた事は忘れていません。
 
 この花嫁衣裳、
 王子のお傍で、永遠のものとさせてください。
ミルノ
 神を裏切ってしまった罪は
 消えはしないのですよね……。
 王子と共に歩めば、いつかあがなえると信じています。
ゴブリン博士
 フヒヒヒ。
 心の奥ニ眠ル闇の意識がバッチリ活性化シテイル。
 ワタクシが新たに開発シタ秘薬ノ力は絶大デアル!
#endregion(6:戦闘中)
//==================
#region(6:終了時)
ゴブリン博士
 ヒ――!
 コレデモ、ダメなのか!
 
 王子メ、
 お前の力が勝ツカ、ワタクシの頭脳が勝ツカ、
 イズレ必ず決着をつけるノデアル!
兵士
 報告!
 ゴブリン軍、退却していきます!
ケイティ
 ふぅ。ゴブリン軍の戦闘力は侮れませんね、王子。
 あれ程美しい隊列は、他の軍隊でも見た事がありません。
 一体どれ程訓練をしたのでしょうか……。
アンナ
 ゴブリンが努力をするなんて……。
 王子、魔物達は益々力をつけてきているようですね。
 
 ですが王子と一緒なら、
 どの様な困難でも乗り越えられると信じています。
#endregion(6:終了時)
//==================
#endregion(6:全体)
//=========================
#region(7:帝国軍の騎士)
//==================
#region(7:開始時)
アダマス
 ケラウノス姉様の力を感じる……。
 皆さん、この道を進めば姉様に辿り着けるはずです。
 急いで追いかけましょう!
ソーマ
 ――ッ!?
 お待ち下さい、王子。
 何者かが向こうから来ます……かなりの人数です!
???
 …………。
ディルク
 あれは……我が白の帝国兵の鎧!
 それも帝国騎士団のものです!
 良かった! 生きていたのか!
 
 彼らは陛下のご側近。
 陛下もご無事に違いない!
帝国騎士
 ……女王様の邪魔をする者達を……始末する……!
ディルク
 え……!? な、なぜ刃をこちらに……?
 一体どういうおつもりですか!?
 私は白の帝国の兵士――
アダマス
 ――お待ちください!
 あの様子、何者かに操られているのでしょう。
 ですが、姉様の扱うものとはどこか異なります。
ディルク
 そ、それでは……ケラウノスに与する者が
 この迷宮内にいるというのですか……?
ケイティ
 とにかく、今は向かってくる帝国騎士の方々を
 無力化するしかありません。
 王子、戦いの準備をお願い致します!
#endregion(7:開始時)
//==================
#region(7:終了時)
帝国騎士
 くッ……うぅぅ……。
 なぜ、我らはこのような場所に……?
ケイティ
 良かった! どうやら正気を取り戻したようですね。
ディルク
 騎士殿、私は白の帝国の兵士ディルクと申します。
 陛下はご一緒ではないのでしょうか?
帝国騎士
 陛下……? そ、そうだった!
 この先に、陛下が捕らえられているのだ……!
 早く陛下の元に向かってくれ!
 
 恐ろしい魔物が、次々と我らの心を支配していったのだ。
 早く……早くしなければ、
 いずれは、陛下の御心までも……!
ユリアン
 しっかりしろ!
 ……ダメだ、気を失っちまったようだ。
 なあ、恐ろしい魔物って一体どういうことだ?
ケイティ
 考えたくはないですが、
 やはり、ケラウノスに与する魔物が
 他にもいるということでしょう……。
アンナ
 王子、急ぎましょう!
 皇帝はこの先にいるようです!
#endregion(7:終了時)
//==================
#endregion(7:全体)
//=========================
#region(8:囚われの皇帝)
//==================
#region(8:開始時)
皇帝
 …………。
ゴブリンクイーン
 ウフフ……何て精神力なのかしら。
 ここまでワタシの催眠術をはね除けた人間なんて
 過去に一人もいなかったわ。
女王蟻
 生物として雄であれば何者であろうと魅了する
 妾のフェロモンにも抗い続けるとは……ふふ。
 帝国の皇帝……其方が堕ちる時が楽しみよのぅ。
皇帝
 黙れ……貴様らの様な愚物に、屈するものか……。
ゴブリンクイーン
 あらぁ、まだそんな口を利く元気があるのね。
 この状況が分かっているのかしら?
 貴方の可愛い部下達はもう既に全員堕ちているのよ?
皇帝
 …………薄汚い雌が。
女王蟻
 ほう……。魔界でも絶世の美女と、うたわれた妾と
 ゴブリンクイーンにその様な戯言……。
 許さぬぞ……絶対にィ……キシィィィィ!
ゴブリンクイーン
 ちょっと待つのよ、蟻の女王。
 私にいい考えがあるわぁ。
 同時に使うのよ、私達の秘術をね。ウフフフフ。
女王蟻
 ふぅむ……それは、たいそうな妙案よの。
 まこと、それであればこの雄もすぐに堕ちるであろうな。
ゴブリンクイーン
 ウフフフ……決まりね。女として敵である
 アナタとの共同作業なんて、嫌な感じだけど、
 この際仕方ないわぁ。さぁ、いくわよぉ!!
皇帝
 ――ッ!!
 う………ぐ………あぁあ。い、意識……が……。
 ――女王……サマ。クイーンサ……マ……。
アンナ
 王子! あそこに皇帝が!
ユリアン
 お、おい……皇帝に寄り添ってる魔物達を見ろよ……。
 ゴブリンクイーンだぞ……それに、女王蟻も……!
 2人がかりで皇帝を自分達の奴隷にしたってわけかよ。
アダマス
 ケラウノス姉様……魔物の女王までも使うなんて……。
 王子、私の加護を受けた皇帝は強敵です。
 お気をつけください!
#endregion(8:開始時)
//==================
#region(8:終了時)
ディルク
 陛下ッ!!
 しっかりしてください! 私がお分かりになりますか?
皇帝
 ……う……お、お前は……。
 ディルク……か……?
ディルク
 はいっ! そうです、ディルクです!
 陛下……良かった……! うぅ……グス……。
王子
 …………。
皇帝
 ――ん?
 貴様は、英雄王の末裔の王子か……。
 
 なるほど……。
 俺はとんだ醜態を見せてしまったという訳だな。
ディルク
 す、すいません……。
 ですが、陛下が戻られぬ不安から、
 兵士もレオナ様も皆、動揺していて……。
アダマス
 我が神器を受け継ぎし者よ。
皇帝
 その姿は、アダマス様……なのか!?
アダマス
 はい。如何にも私が女神アダマスです。この迷宮に
 長らく囚われていましたが、精神体の身とはいえ、
 貴方達のお陰でこうして、復活を果たしました。
 
 ですが、状況は悪化しています。
 我が姉ケラウノスが活動を開始しました。
 それと共に、魔王も復活の兆しを見せています。
皇帝
 なん……だと……。
アダマス
 地上界は絶望的といっても過言ではありません……。
 今や、アイギス姉さまも私も、
 力の大半を失ってしまいました……。
 
 かつての千年戦争の時の様に、
 貴方達に力を貸す事はできません……。
 
 わずかな望みがあるとすれば、
 二柱の神の加護を受けし者達。
 聡明な貴方ならば、もう全て理解しているのでしょう?
皇帝
 ……是非も無い。
 王子、どうやら貴様と協力せねばならぬようだな。
王子
 ……。(コクリ)
アンナ
 ち、ちょっと、王子!
 国同士の大事な取り決めです!
 相槌だけじゃダメですよっ!
皇帝
 ……ふ。気にするな。俺もお喋りは好きじゃない。
 王子、貴様と俺は何もかもが違うが、
 そこだけは気が合うかもしれんな。
#endregion(8:終了時)
//==================
#endregion(8:全体)
//=========================
#region(9:魔王の復活)
//==================
#region(9:開始時)
ユリアン
 すごいな……これなら王国まであっと言う間に着くぞ。
 さすがは噂に名高き白の帝国の飛空船だぜ!
アンナ
 こうして、帝国の飛空船に搭乗すると、
 改めて我が国との協力体制が実現したことを実感します。
 王子……本当に、良かったですね。
ケラウノス
 ……愚かな。
 人間同士が手を組んだところで
 一体何ができると思っているのでしょうか。
アダマス
 ――ケラウノス姉様!?
 どうしてここに……ッ!
ケラウノス
 神器を受け継ぎし者を一掃する機会を窺っていたのですよ。
 空の上では、逃げることもできませんからね。
 ……さあ魔王、今こそ受肉の刻を迎えよ!
魔王
 ……。
 この力……与の真の肉体……か。
アダマス
 そ、そんな……あれは、精神体ではない……。
 間違いありません。あれは、実体の魔王……!
 完全に復活したという事……ですね……。
アンナ
 そ、そんな……。
皇帝
 狼狽える必要はない。
 今ここに、二柱の神の加護があるという事を忘れるな。
シャルム
 そうだよ!
 ぜ〜ったいに、負けたりなんかしないんだからね!
皇帝
 ……白く、一点の曇りなき尊き信念の元に、
 我ら、世界を統べる次代の覇者とならん……。
 女神ケラウノス。お前がこの世界を滅ぼす事は出来ん。
#endregion(9:開始時)
//==================
#region(9:終了時)
シャルム
 ――ああッ!?
 コウテイ、メガミってのが逃げていくよ!
 追いかけなくていいの!?
皇帝
 無様な敗者の背を斬る趣味は持ち合わせていない。
 好きにさせろ。
レオナ
 シャルム、今は我が軍も王子軍も疲弊している。
 まずは、自国へ戻りお互いに兵を休ませるのが、
 良策といえよう。
アンナ
 そうですね!
 今はいち早く戦力を整え、
 魔物との戦いに備えましょう!
 
 帰ったら帝国軍との連絡手段や、
 様々な取り決めもしなくてはいけないですし、
 しばらくは忙しくなりますよ、王子!
アダマス
 (あの刻より千年……。
 まさか、あの苛烈な戦いよりも、
 厳しい状況になるなんて……)
 
 (ですが、今はわずかな希望に全てを託す他ありま
 せん……。アイギス姉様の信徒と我が信徒が手を取り
 合って、地上界を取り戻す事を切に願っています……)
#endregion(9:終了時)
//==================
#endregion(9:全体)
//=========================
//
//
#endregion(ネタバレ注意)
}}
#style(class=split_r){{
&edit{編集};
}}
#clear

ホーム リロード   新規 下位ページ作成 コピー 編集 添付 一覧 最終更新 差分 バックアップ 検索   凍結 名前変更     最終更新のRSS