封じられた仙猿/会話 の変更点
#style(class=split){{
#region(ネタバレ注意)
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#region(1:封じられた魔物の伝説)
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#region(1:開始時)
冒険者
くそっ、俺としたことがしくじったぜ。
回復薬を切らしちまうなんてよ。
魔物
ニンゲン、オイツメタ。
コロス、コロス。
冒険者
こんなところで俺たちの冒険が
終わるのか……!?
魔物
ギャギャッ、オワリ、オワリ!
ローレン
このあたりのはずだ。魔物たちの
さわぎ声が聞こえたのは……。
ウィルフレッド
あそこのようです。
あの小屋に誰か隠れているようですね。
冒険者
お、お前たちは……。
えーと、誰、だっけ?
そうそう、例の王子の仲間たちじゃないか!
おーい! 助けてくれ!
ローレン
失礼な人間だな。ローレンだ覚えておけ。
ウィルフレッド、王子たちを
呼んできてくれるか。
#endregion(1:開始時)
//==================
#region(1:終了時)
ローレン
おい、まだ生きているか。
冒険者
ああ、すまねぇ。
助かったよ。
ウィルフレッド
我々が弓術の訓練のために
通りかかって良かったですね。
アンナ
先ほどの魔物、
それほど手ごわくはなかったですが
あなたたちほどの冒険者がどうしたのですか。
冒険者
いや、ここに来る前に手ごわい
魔物に出くわしてな。そいつらとの戦いで
回復薬を使い果たしちまった……。
命からがら逃げだせたけど、
あいつらただものじゃないぜ!
アンナ
相変わらずヒーラーなしで
冒険しているんですね……。
冒険者
まあ、そんなところだ。
しかし今回の俺たちの冒険は、
どうやらここで終わりにするしかないようだ。
だが助けてもらった礼に、
俺たちがつかんだお宝の情報を
教えてやるよ。
なんでも、数千年前に不老不死の
妙薬を盗んだ魔物が封じられている山が
この近くにあるらしい。
アンナ
不老……不死ですか?
冒険者
そんな疑わしい目で見るなよ。
確かに怪しい話だが、
もしそれが本当なら……。
回復薬を買い続ける必要がなくなるかも
しれないんだぜ?
なあ、すげえだろ。
アンナ
……はやく、一緒に冒険してくれる
ヒーラーが見つかるといいですね。
冒険者
そういえば、ここに来る前に出くわした
魔物たちもその封じられた魔物を
探しているようだったな……。
アンナ
不老不死の妙薬の真偽は怪しいですが、
封じられた魔物は捨て置けませんね。
王子、参りましょう。
#endregion(1:終了時)
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#endregion(1:全体)
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#region(2:封印された場所)
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#region(2:開始時)
ケイティ
王子、どうやらあれが魔物が封印された
場所のようです。
いかにも、という感じですね。
兵士
報告いたします!
魔物たちが接近中です。
アンナ
王子、迎え撃ちましょう。
#endregion(2:開始時)
//==================
#region(2:終了時)
アンナ
封印はまだ解かれていないようですね。
ロイ
ふむ。この封印の術式は、
かなり古いもののようですな。
先ほどの冒険者たちが言っていた、
数千年前に封印されたものというのも、
あながち本当かもしれません。
ケイティ
今の魔物たちも大した
強さではありませんでした。
冒険者たちが遭遇した魔物たちは、
別にいると思われますので
周囲を警戒させておいたほうが良さそうです。
#endregion(2:終了時)
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#endregion(2:全体)
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#region(3:大妖怪からの誘い)
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#region(3:開始時)
ぬらりひょん
おお、あれか! 魔物が封印されている
という場所は! 『封』の文字が
いやがおうにも期待させてくれるわい。
ケイティ
冒険者たちが遭遇した魔物とは
妖怪たちだったのですね。
ぬらりひょん
またおぬし等か。
じゃが、わしら妖怪の復権のためにも
封じられた魔物をいただくぞい。
#endregion(3:開始時)
//==================
#region(3:終了時)
ぬらりひょん
くそう、どこまでも忌々しい奴らよ!
しかし、封印は破らせてもらったぞ。
ロイ
封印に傷が!?
いつの間に……。
ぬらりひょん
さあ、封じられた魔物よ!
出てくるのだ!
#endregion(3:終了時)
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#endregion(3:全体)
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#region(4:解き放たれし魔物)
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#region(4:開始時)
ぬらりひょん
もう一度言うぞ!
さあ、封じられた魔物よ!
出てくるのだ!
???
あー、よく寝た。
あれ? でもまだ暗いぞ。
夜なのか?
ぬらりひょん
お前がここに封印されていた魔物か。
うーむ、想像と少し違うな……。
何者だ名を名乗れ!
???
なんだ、このじいさん。
オレの名前を知りたきゃ。
まず、お前が名乗れよ。
ぬらりひょん
な、なんだと……! よ、よかろう。
わしは妖怪総大将ぬらりひょん様じゃ。
さあ、頭が高いひかえおろう。
???
妖怪の分際でえらそうに。
よく聞け、オレの名は……ん?
オレの名は……あれ、なんだっけ?
ぬらりひょん
自分の名前もわからぬのか!?
まあ良い、封印を解いてやったのだ
わが軍団に加わるのだ。
???
へー、オレの主になりたいっていうのか。
いいだろう、オレよりも強かったら
手下になってやるよ。
ぬらりひょん
ちょ、ちょっと待て!
アンナ
そうです。ちょっとお待ちください。
あなたは何者ですか。
???
うるさいな。こいつをぶっ倒した後に
相手してやるよ。
さあ、じいさん、こっちに来い!
兵士
魔物の群れがこちらに
向かって来ています!
ケイティ
こんな時に!
王子、まずは魔物を倒しましょう。
#endregion(4:開始時)
//==================
#region(4:戦闘中)
???
あーあ、あのじいさん口ほどでもねぇ。
まだ暴れたりないぜ。
お、まだいたのか。
お前たちもオレを仲間にしたかったら
かかって来いよ!
#endregion(4:戦闘中)
//==================
#region(4:終了時)
???
いてて、くそう、まだ起きたばかりだから
力がでねぇ。
よく聞け、まだ負けたわけじゃないぞ。
仙猿
……お!? でも一つ思い出したぜ。
オレは仙猿だ。猿の仙人ってやつだな。
アンナ
仙猿?
魔物ではないのですか……。
仙猿
どっちかっていうと魔物と戦っていた
気がするな。
でも、人間とも仙人たちとも戦っていた
気もする……。
まあ、いっか。こまけぇことは気にすんな。
ロイ
自分が何者かくらいは
気にしたほうがよいですぞ。
仙猿
それよりも、お前たち。よく聞け。
オレは腹が減った。これから腹ごしらえ
してくるから、その後勝負だ!
アンナ
ちょ、ちょっとお待ち下さい!
#endregion(4:終了時)
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#endregion(4:全体)
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#region(5:仙術の脅威)
//==================
#region(5:開始時)
仙猿
よーし、よく来たな。
じゃあ、勝負だ!
アンナ
もしあなたが魔物じゃないのでしたら
戦う理由はありません。
まずは話し合いましょう。
仙猿
へへへ、じゃあ、行くぞ!
さっき、思い出した分身の術だ。
ケイティ
少しは、人の話をお聞きなさい!
#endregion(5:開始時)
//==================
#region(5:終了時)
仙猿
また、負けたぁ〜。
ケイティ
やっと、大人しくなりましたか。
では、改めて聞きます。
あなたは何者なのですか。
仙猿
よし、一本目はお前たちの勝ちだ。
次は負けねえからな!
アンナ
な、なにを言っているのですか?
仙猿
勝負といったら三本勝負だろうが!
じゃあ、またな。
ロイ
行ってしまいましたな。
……我々のいうことは一切聞かずに。
#endregion(5:終了時)
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#endregion(5:全体)
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#region(6:仙猿の子分)
//==================
#region(6:開始時)
仙猿
ふわぁ……遅かったな、待ちくたびれたぜ。
アンナ
まずは話を聞いていただけませんか?
仙猿
んなことよりさっさと始めようぜ!
ケイティ
こちらの言動は完全に無視のようですね。
ウィルフレッド
これがほんとの、見ざる聞かざる……。
#endregion(6:開始時)
//==================
#region(6:戦闘中6-1)
仙猿
さて!
オレたちの本気を見せてやるぜ!
#endregion(6:戦闘中6-1)
//==================
#region(6:戦闘中6-2)
ロイ
……!!
あんなに多くの猿を、いったいどこから……。
仙猿
驚いたかい?
オレにも頼れる仲間がいるんだぜ!
ま、さっき思い出したんだけどな。
ウィルフレッド
ふざけたやつだ。
ローレン
だが、あれだけ体が大きいにも関わらず、あの
軽快な身のこなし……。そこいらの野猿を
引っ張ってきたってわけじゃなさそうだな。
ロイ
油断は禁物、ということですな。
仙猿
ごちゃごちゃ言うのは負けた後にしなッ!
オラァッ! いくぜッ!
#endregion(6:戦闘中6-2)
//==================
#region(6:終了時)
仙猿
うぅぅ……あとチョットだったのによぉ……。
アンナ
ようやく落ち着いて話ができるようですね。
よく聞いてください、私たちの敵は魔物です。
だから、あなたと戦う理由などないのです。
仙猿
さっきもそんなこと言ってたな……。
……ったく、
オレもだんだんと思い出してきたぜ。
そうだよ……。
オレもあんたらと同じだった。
仲間と一緒に魔物と戦ってたんだ。
アンナ
なら、私たちと共に、
魔物と戦っていただけませんか?
仙猿
……いや、ちょっと待てよ……?
アンナ
え?
仙猿
おかしい!
魔物はぜ〜んぶ退治した記憶があるぞ。
そうだ……平和になってオレは退屈してた。
だから悪ふざけに人里でちょいと暴れたら、
強すぎるオレの力を仙人たちが恐れて……。
ロイ
何やら様子がおかしいですぞ。
仙人
あいつら……オレを騙して……。
絶対許せねぇ!
仕返ししてやる……!
アンナ
落ち着いてください。
復讐はいけませんよ。
仙猿
……だけど、その前にまずはあんたらだな!
オレはまだ本気を出してないんだ。
仲間にしたきゃもっと強い奴を出しやがれ!
いいか、次が最後だ。上で待ってるぞ。
ロイ
またもや、行ってしまいましたな。
ウィルフレッド
猿はまた去る……ふふ。
#endregion(6:終了時)
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#endregion(6:全体)
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#region(7:仙猿との大一番)
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#region(7:開始時)
仙猿
待ってる間に、
寝ぼけてた頭も完全に目覚めたぜ!
いいか、仏の顔も三度までってやつだ!
アンナ
ホ……トケ?
ケイティ
東方の国では、
聖者をそう呼ぶと記憶していますが。
ロイ
とはいえ、聖女様という感じはしませんがな。
仙猿
むぅー! バカにしやがってぇ……。
今度こそ正真正銘の最終決戦だ!
アンナ
私たちが勝ったら共に戦ってくれるのですね。
仙猿
猿に二言はねぇ!
さっき思い出したとっておきの陣形、
今こそ使うぜ!
スペシャルフォーメーション!
猿陣!
#endregion(7:開始時)
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#region(7:終了時)
仙猿
……あ〜あ。オレ、負けちまったんだなぁ。
アンナ
どうやら本当にこれで最後のようですね。
仙猿
にしてもあんたら、ほんとに強ぇな。
いくら目覚めたばかりだからとは言え、
オレをここまで負かすやつはそういないぜ。
よぅッし! 今日からあんたがオレの主だ。
アンナ
良かったですね、王子!
仙猿
あ〜……だが、なんだ。その、あれだ。
アンナ
どうかしました?
仙猿
名前……。
オレ、自分の名前だけが
どうしても思い出せないんだ。
だから主のあんたに、決めてもらいたい。
ケイティ
だそうですよ、王子。
王子
……ファー。
アンナ
ファーさんですか……。
はい! いい名前だと思います。
仙猿
……なんか……弱そうだな……。
ま、まぁ仕方ねぇか。オレの主はあんただ。
ファー
てことで、オレの名前はファーだ。
みんな、よろしくな!
アンナ
では、王子、ファーさん。
一緒にお城に戻りましょう。
ファー
おう!
猿たちもついてこい!
アンナ
……え?
仲間のお猿さん達も来るんですか!?
ロイ
これはこれは、賑やかになりそうですなぁ。
ケイティ
そういう問題ではありません!
ウィルフレッド
これがほんとの大団猿……。(小声)
#endregion(7:終了時)
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#endregion(7:全体)
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#region(8:二頭の牛頭)
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#region(8:開始時)
兵士
報告によれば、
牛頭の妖怪兄弟が暴れているのは
この近くということでしたが。
ファー
しっかし、暑い場所だなぁ……。
溶岩の熱気ってのはどうにも慣れねえや。
アンナ
立っているだけで
体力を消耗する恐れがあります。
皆さん、くれぐれも注意してください。
兵士
あ! あそこを見てください!
牛頭の魔物(弟)
グフフフフ……。
来たな、人間ども。
牛頭の魔物(兄)
ゴモモモモ!!
我が兄弟の力を思い知れ!
叩き潰し、磨り潰し、捻り潰してくれるわッ!
#endregion(8:開始時)
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#region(8:戦闘中)
牛頭の魔物(弟)
より強力になった我が妖術を見せてくれる。
さあ、影どもよ敵を滅ぼせ。
ファー
あ〜ん?
こいつはこざかしい術を使うじゃねえか!
いいか、王子?
一目で影とホンモノを見分けることなんざ、
千里眼でもなきゃ無理な芸当だ。
まぁつまりは、実際にぶっ叩いた感触で
真贋を判断するしかねぇわけだな。
まどろっこしいことは抜きだ!
手当たりしだいに攻撃して本体を探しだすぞ!
これしか倒す手段はないと考えな。
さあ、いっちょ暴れてやろうぜ!
#endregion(8:戦闘中)
//==================
#region(8:終了時)
牛頭の魔物(兄)
ゴモモ……。
ま、負けた、だと……。
牛頭の魔物(弟)
グフゥ〜!!
覚えていろ人間!
次こそは必ず根絶やしにしてくれるわッ!
アンナ
……なんとか勝利しましたね。
ケイティ
手強い相手でした。
ロイ
あの異常なまでの人への怨念は
恐ろしいですな。
アリサ
分かり合うことは、できないのですね……。
ファー
種族を超えた理解ってのは難しいもんさ。
オレとお前らだって、分かり合うのに、
何度も戦っただろう?
ローレン
原因の大半はお前だがな。
ファー
何ぃッ!
ローレン
お、なんだ、やるか?
ケイティ
言ったそばからケンカして……。
相手を理解するって難しいですわね。
アリサ
でも、ファーさん達とっても楽しそうです。
#endregion(8:終了時)
//==================
#endregion(8:全体)
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#region(9:仙猿と仙人)
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#region(9:開始時)
ファー
大変だ大変だ大変だー!!!
アンナ
きゃっ!
いきなりびっくりしました……。
いったい何がどう大変なのですか?
ファー
どうもこうもないって! あいつが来るんだよ!
アンナ
あいつとは誰のことですか?
ファー
説明してる暇はない、さっさと逃げるぞ!
???
どこに逃げようっていうんだい、仙猿。
ファー
な、ナタク・・・!?
ナタク
久しぶりだな、仙猿。
ファー
ちくしょう……っ!
ナタク
ふん。さっさと封印されてくれるかな?
ぼくは忙しいんだから。
ファー
王子も黙ってないで助けてくれよ。
今の主はあんたなんだからさ。
ナタク
キミが仙猿の主?
変わった趣味をもった人間だね。実に面白い。
だけど、ぼくの邪魔をするなら容赦しないよ。
シホ
封印が解かれてるって聞いたから来たけどぉ、
まさか仙猿サマだったなんて……。
でもとにかく封印は、解かれちゃダメなやつだもんね。
ダメって決まってるから
封印しなきゃです!
#endregion(9:開始時)
//==================
#region(9:終了時)
ファー
へへーん! どうだオレと王子の強さはよ!
ナタク
まさかこのぼくがここまで圧されるとはね……。
全力を出してもいいけど……気が変わった。
ファー
え? どゆことだ?
ナタク
仙猿、キミはどうやら昔とは違うようだ。
ファー
たっぷり寝たからな。
肌の調子は昔より遥かにいいぜ!
ナタク
……そうじゃない。
過去のキミにあった凶暴性や見境の無さが、
今のキミにはほとんど感じられない。
ファー
そうかぁ? 自分じゃあんまり分からないけど。
ナタク
封印された期間の長さもあるのだろうが、
おそらく今の仲間たちのおかげなのだろうな。
彼らに感謝するといい。
ファー
言われなくても、
あんなに腹いっぱい飯を食わせてくれる
王子たちには感謝しまくってるさ。
ナタク
だが油断はするなよ。
キミがかつての凶悪な仙猿に戻るようなら、
ぼくは容赦なく全力でキミを封印する。
ファー
それなら安心だ。
オレには今、ファーって名前があるんだ。
ナタク
ファー?
ファー
いい響きだろ?
この名を呼んでくれる奴らがいる限り、
オレは自分を見失わない。絶対にな。
ナタク
――ふ。
そんな顔で笑えるやつとは知らなかった。
ファー
それはこっちの台詞だ。
シホ
知らないうちに、ふたりが仲良しさんですぅ〜。
これで、一件落着ですねぇ、王子。
ナタク
ではさらばだ。
人の子らよ、ファーを頼む。
良き導き手となってやってくれ。
#endregion(9:終了時)
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#endregion(9:全体)
//=========================
//
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#endregion(ネタバレ注意)
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